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西吾妻福祉病院 地域医療振興協会
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[2017.03.03]
インフルエンザには“検査も治療も必要ない”

初めまして。千葉県浦安市、ディズニーランドの近くにある、東京ベイ・浦安市川医療センター救急集中治療科から2017年1月〜3月の3ヶ月間研修に来ております、岡野恵と申します。今回は未だ流行中のインフルエンザの診断と治療についてお話ししたいと思います。

日本では、インフルエンザ様の症状がみられたら、病院に行って、検査をして、抗インフルエンザ薬を内服する事が多いと思います。しかし世界的には、併存症の無い健康な人にとっては、インフルエンザは検査も治療も必要ない病気とされています。少し驚かれるもしれませんが、この事について説明していきます。

まず、インフルエンザ検査は100%正しくはありません。発熱直後は検査の正解率は低く、12時間程度たっても70〜90%程度と言われています(※1)。案外あてにならないので最終的にインフルエンザの診断は、医師が症状や流行状況、診察所見から判断します。それなので検査をしなくてもインフルエンザの診断になることがよくあります。

次に、抗インフルエンザ薬について説明します。抗インフルエンザ薬はウィルスが増えない様にしておいて、自分の免疫力でウィルスを倒しやすくする薬です。効能・効果には「インフルエンザを治します」とは書いてありません。「症状が治まるのが12時間から24時間早くなる」と書いてあります。また、ウィルスが増殖し終わってからでは効果がないので、発症から48時間以内でないと効果がありません。

そして、副作用として嘔吐、下痢などの消化器症状が出たり、10代のお子さんでは異常行動が報告されています。2歳以下や65歳以上の方、喘息など肺の病気、糖尿病や血液疾患など抵抗力が弱くなる病気をお持ちの方、妊婦さん、施設入居中の方などは、重症になる危険性があるため、抗インフルエンザ薬をおすすめすることがあります。それ以外の方はメリットよりデメリットが大きいでしょう。

風邪もインフルエンザもウィルスによる感染症で自分の免疫で自然治癒する病気です。症状があれば自宅でよくなるまでしっかり休む。これが世界の常識となっています。抗生物質はこれらのウィルスには効果がありません。インフルエンザのつらさは熱や頭痛、関節痛からきているので、アセトアミノフェンなどの解熱鎮痛薬を積極的に使うことをおすすめします。解熱鎮痛薬は治す薬ではなく対処療法で4時間ほどで効果が切れて、また症状がでてきますが5日程でほとんどの方は治ります。

まれに肺炎や脳症を合併することがあるため、日に日に悪くなっていったり、5日ほど経っても全く良くならない場合は病院を受診することをおすすめします。『自宅で休めば治る!』といわれても、学校や職場を休む上で病院受診がどうしても必要なこともあると思います。その際は、必ずマスクをして来院して頂き、受付でインフルエンザ様の症状があることを伝えたら、別室で待機して頂くなど、お子さん、ご高齢の方、妊婦さんなどにうつさないよう、ご協力のほど宜しくお願いします。

※1(感度62.3%、特異度98.2%;Annals of internal medicine 156.7 (2012): 500-511.)

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